ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座第14回〜第1章 スケール 短音階 前編
*テクニックノートについて
クラシックギター学習者のバイブルと言える「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート」(手塚健旨訳/現代ギター社刊)。
巨匠ホセ・ルイス・ゴンサレス氏が書いたこの著作はクラシックギターのテクニックを磨くための必携のものです。フランシスコ・タレガに始まり、セゴビアやレヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサなどを通じて継承されてきたクラシックギターのテクニックの奥義を学ぶことができる内容となっています。ですが、著作内に詳しい説明がないことから「どうやって練習を進めていったら良いかわからない」とか「正しい方法で練習できているのか不安」という声も聞かれてきた本なのです。
この動画を見ていただきテクニックノートの正しい使い方を学んでください。各練習の意味や正しい身体の使い方を学びながらじっくりと時間をかけて学ぶことによってクラシックギターを弾くための技術がしっかりと習得できるはずです。
*「現代ギター」2024年11月号の連載「ホセ・ルイス・ゴンサレス ギターテクニックノート講座」(執筆:富川勝智)の内容と連動しております。是非、本誌と合わせてご覧ください。
2024年10月23日、全国書店、楽器店にて発売
現代ギター24年11月号(No.734)
https://amzn.to/3Yz827H
https://www.gendaiguitar.com/
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*今回の内容について
今回は、短音階のスケール練習についてテクニックノート(TN)のp.12を基に解説します。前回、長音階を学んだ際に取り組んだポジショニングや左手の押弦のルールを意識しながら、今回も引き続き練習を進めてください。短音階も長音階と同じく、各音階の開始音が半音ずつ上がる形で進んでいきますので、システムを整理し、指板上での全音・半音の関係を視覚的に捉える練習を行います。
まず、短音階には「自然的短音階」「和声的短音階」「旋律的短音階」の3種類があることを整理します。自然的短音階では、G音からA音へのアプローチが全音のため終止感に欠けますが、G音をG♯に上げることで、半音でA音に終止する和声的短音階が生まれます。ただし、旋律としては第6音と第7音の間に1音半の隔たりが生じるため、旋律的短音階では第6音も半音上げてスムーズな音階にします。
このように、全音と半音の配置を指板上で確認しながら練習することが重要です。例えば、6弦の開放弦から始める場合、全音上、半音上の関係を運指で正確に捉え、指板上の音の位置をビジュアライズするトレーニングを行いましょう。
最後に、下降形の旋律的短音階では上行時に半音上げた音が元に戻るため、平行調の長調の音階と同じ形になります。今回はローポジションでの練習でしたが、次回はハイポジションのスケール練習に進みますので、まずはこの内容をしっかり復習しておいてください。
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