ボトルネック奏法、超絶テクニックのギター演奏 『実存における弁証法的リンゴ』

テクニック

作曲:友惠しづね  
ギター演奏:友惠しづね  

「本作を聴いて彼が演奏家として以上に、音楽全般に対する構成力に優れた才能を発揮する人だと感じた。メンバーからもわかるように、ここでの演奏はフリー・フォームで展開されていくが、こうしたアプローチにおける構成力の巧みさは、より強いアピール度を持って聴き手に訴えかけてくる。ここではアコースティック・ギターを演奏していることもあり、クラシック・ギター的アルペジオや、邦楽にも通じる音階が多用され、彼を独自のギタリストとして位置付けている。それにしてもスピード感溢れる彼のギターは鮮烈だ。」(スイングジャーナル 小川隆夫)

「その演奏には音楽に対する切実で根源的な問いかけが内包されている。具体的には音楽によって何が可能か?を果敢に試みている。ギターという楽器としての限界性と、音の領域を拡大しようとする衝動が破綻を臭わせつつ拮抗して、静謐なカオスを生み出している。テクニックには目を見張るものがあり、邦楽の宮城道雄に捧げた曲、異端的ブルース・フィーリングを漂わせた曲など、聴きどころは多いが、とりわけボトルネック奏法を駆使したラストのスロー・ナンバーが印象に残る。」(ラティーナ)

「極めて独自の音楽観を持ち、それを実践し続ける友惠のギターは制度化されたスタイルを超え変化し続けるという稀に見る行為者であると言える。友惠はあらゆるジャンルを通過して今日に至り、またこれから先も変わり続けてゆくミュージシャンである。メロディアスなものの追求から一転して破壊に至るまでの全方位的なレンジの広がりを有し、自己の一部だけを切り売りするという事から脱却し、感情、そして生活、さらには思想的背景までを音楽の中に盛り込もうとするその姿勢は、まさしく一人一派たらんとする見事な態度といえる。」(ジャズ批評)

「ギターの常識をつき放し、自らの思想でギターを切り刻んでいるのだ。だが、それは付け焼刃の竹光とは違う。並のギタリスト以上のギター・テクニックをつきつけられてドキッとするのである。」(ギターミュージック)

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